朝日カルチャーセンターの講座

 

朝日カルチャーセンター

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■過去の講座から

 

チェンバロからピアノへ1400-1840

〜鍵盤楽器の歴史と音楽〜

(8回シリーズ=2003年4月〜12月)

 

<講座のねらい>18世紀には、「チェンバロ」という語は、今日で言うチェンバロのほかに、クラヴィコードやまだ発明されて間もないピアノを指しても用いられました。当時の鍵盤楽器は美しい家具――いや寧ろ、一種の美術品と呼ぶほうが相応しいほど、豪華に装飾されました。これらの鍵盤楽器を生み出した人々の様々な創意工夫から、その背景となった時代や社会の移り変わりの大きな流れ、音楽家たちの楽器に対するこだわりや思い入れなど、楽器と音楽の関わりをいろいろな角度から、スライド、ビデオ、CDなど豊富な視聴覚資料を駆使しながら説明し、考察します。

 

第1回(4月12日):チェンバロとは何か

チェンバロの概念、起源、発音機構(アクション)、構造、形状別の分類、国や地域・時代別の様式など、チェンバロについての基礎的な知識についての解説。

 

第2回(5月24日):チェンバロの魅力

16〜17世紀に特徴的な様式を作り上げたイタリアとフランダースのチェンバロを中心に据え、楽器と音楽の原点・魅力の源泉を探る。

 

第3回(6月14日):音楽の魂=クラヴィコード

あらゆる楽器の中で最も音量が小さいにも拘わらず、最も表現力に富むクラヴィコード。静寂の中から立ち現れるそのかそけき音には音楽の魂が体現されている。この回では、楽器に加えられた様々な創意工夫を中心に、クラヴィコード700年の歴史をたどる。

 

第4回(7月12日):ピアノの誕生

ピアノは、鍵盤楽器史上最大の天才の1人であるフィレンツェのクリストフォリによって、1700年に発明されたが、それは現代のピアノとは似ても似つかぬ音の楽器であった。産声を上げたばかりのピアノの特性と、この画期的な発明の意義に迫る。

 

第5回(9月20日):ドイツフランスの社会と鍵盤楽器

宗教改革とそれに続く争乱、特に17世紀前半の30年戦争はドイツの社会に甚大な痛手を与えたが、その一方で地方分権化は、特色ある地方文化の形成に大きく寄与することにもなる。ドイツにおける音楽文化の豊かさはこうしたドイツ社会の特性に負うところが多きいのである。他方、中央集権的絶対王政下のフランスでは、全ての文化がパリとヴェルサイユに集中した。この回では、このように対照的な社会背景をもつ両国の音楽文化とそこから生み出された楽器の性格の違いなどについて論じる。

 

第6回(10月25日):バッハの鍵盤楽器

チェンバロ、クラヴィコードの他に、バッハ自身が設計にも関与したラウテンヴェルク(リュート・チェンバロ)、バッハの友人でもあったオルガン製作家ジルバーマンが開発したチェンバル・ダムール、そして、バッハがドイツにおけるピアノの開発にどのように関与したか等々。

 

第7回第7回(11月8日):啓蒙と革命の時代

チェンチェンバロ、クラヴィコード、初期のピアノが混在した18世紀後半。各地で種々の鍵盤楽器の開発競争が盛んな中で、ピアノが次第にその勢力を伸ばしてゆく。しかし、特に北部及び中部ドイツでは、クラヴィコードが脚光を浴び、ロマン派の先駆けとなる「個人的」な音楽作品が数多く作られる。この回では、時代の変わり目となる多様化の時代の様々な試みを追う。

 

第8回第8回(12月6日):モーツァルト、ベートーヴェンとピアノ

ウィーウィーン古典派の二大作曲家、モーツァルトとベートーヴェンをめぐる種々のピアノの構造及び音楽的特性の違い、音楽作品との関連などについて論じる。

 

 

 

世紀の名演奏

(6回シリーズ=2004年2月〜7月)

 

<講座のねらい>トスカニーニ、フルトヴェングラー、クライスラー、ラフマニノフ等々、20世紀前半に活躍した世紀の巨匠たちの演奏の記録を辿りながら、その芸術の真髄に迫る。演奏における様々な方法に触れながら、これらの名演奏家達の演奏史的意義に言及し、彼らのレコードの今日的意義についても考察し、演奏家の見地から検証する。

 

第1回(2月21日):指揮者篇(その1)

この回では、特に、過去の名演奏のもつ歴史的意義について考える。

指揮者としては、トスカニーニ、メンゲルベルグ、ワルター、ビーチャム等をとり上げる

 

第2回(3月6日):指揮者篇(その2)

フルトヴェングラーを中心に据え、彼の演奏の特質を考える。ライヴ録音を中心に、その代表的なディスクを紹介。他に、クナッパーツブッシュ、チェリビダッケ等。

 

第3回(4月17日):ヴァイオリニスト篇

ヨアヒム、サラサーテ、イザイから、クライスラー、フーベルマン、ティボー、シゲティ、ブッシュを経てハイフェッツ、メニューインに至るヴァイオリン演奏の変遷。

 

第4回(5月22日):ピアニスト篇(その1)

第5回(6月19日):ピアニスト篇(その2)

20世紀初頭に記録されたライネッケ、レシェティツキー、サン=サーンス、ドビュッシーらによる自動ピアノ・ロールに始まり、パッハマン、ロン、リストの高弟たち(ローゼンタール、ラモンド、ザウアー、ダルベール)、パデレフスキー、ゴドフスキー、ラフマニノフホフマンコルトーシュナーベル、フリードマン、フィッシャー、バックハウス、ゼルキン、ホロヴィッツ等の演奏に触れる(下線を引いたピアニストは、特に重点的にとり上げる)。

 

第6回(7月17日):声楽家篇

最後のカストラートとして知られるアレッサンドロ・モレスキ、伝説的な名歌手メルバ、カルーソー、テトラツィーニ、デ・ルーカ、ファーラー、ジーリ等々からデル・モナコ、カラス、テバルディ等の世代に至るイタリア・オペラと、リリー・レーマン、ヒュッシュ、シューマン等ドイツ系の歌手によるリートの、2つの流れを重点的に取り扱う。

 

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