Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

 


 

 

 

<近江楽堂バロック・シリーズ>

『チェンバロ・フォルテピアノ』出版記念

雅びなる響きと音楽への招待

レクチャー&コンサート《ピアノの源流を訪ねて》

 

お話と演奏 渡邊順生

 
「楽器について、音楽について、もっといろいろなことがわかったら、音楽を聴いたり楽器を弾いたりするのが、もっと楽しくなるのではないかしら?」 鍵盤楽器の歴史をひもときながら、様々な疑問にお答えする、今までに例を見ないレクチャーとコンサートを組み合わせた新シリーズ。カラー・スライドをはじめとする視覚資料を駆使したレクチャーも好評です。今期は、いよいよバッハとその息子達に焦点を当てるほか、17〜18世紀にチェンバロの黄金時代を招来したフランス様式のチェンバロが初めて登場。ヴェルサイユやパリのサロンを彩った雅びな響きを再現します。

 

第III期(全3回)

 

第7回:4月28日(日) バッハとその息子たち〜ドイツのチェンバロ(その2)〜

J・S・バッハはチェンバロ独奏曲のジャンルに、ヴィヴァルディ等の協奏曲の原理を導入して、チェンバロの表現力の向上に努めた。バッハにとってのチェンバロは、一人で弾くことの出来るプライヴェート・オーケストラだったのである。こうした彼の書法やチェンバロの扱い方は、彼の息子達を経てモーツァルトやベートーヴェンへ引き継がれて行く。この回のレクチャーでは、デモンストレーション演奏を交えながら、こうしたバッハの音楽表現について解説する。【使用楽器:マルティン・スコヴロネック(ブレーメン、1999年)による18世紀ドイツ・モデル】


LECTURE: 2.00-3.00PM

CONCERT: 4.00PM-


J・S・バッハ:トッカータ ニ短調/イギリス組曲第5番/イタリア協奏曲

C・P・E・バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ

J・C・バッハ:ソナタ ニ長調


Harpsichord: Martin Skowroneck, Bremen 1999 German model

             

 

 

第8回:6月2日(日) バッハの息子たちとクラヴィコードの時代

18世紀の中葉から後半にかけてのドイツでは、それまでは主に練習や教育のための楽器であったクラヴィコードが、音楽の檜舞台に登場した。鍵盤楽器に関する限り、この時代は「クラヴィコードの時代」であり、その時代に主導的な役割を演じたのはバッハの次男カール・フィリップ・エマヌエルであった。この時代、特に中部から北部ドイツにおいては「多感」様式あるいは「疾風怒濤」様式と呼ばれる新しい音楽様式が花開いたが、それは古典派を通り越して、19世紀のロマン派を先取りするような、感情の起伏豊かな音楽であった。【使用楽器:マルティン・スコヴロネック(ブレーメン、1984年)による北ドイツ様式、及びジャン・トゥルネー(ベルギー、1998年)による南ドイツ様式のクラヴィコード】


LECTURE: 2.00-3.00PM

CONCERT: 4.00PM-


W・F・バッハ:2台のクラヴィコードのための協奏曲ヘ長調
W・F・バッハ/ヘスラー:幻想曲とソナタ イ短調
C・P・E・バッハ:幻想曲《C・P・E・バッハの真情》嬰ハ短調
ヘスラー:3手連弾のためのソナタ ハ長調
ミューテル:2台のクラヴィコードのためのソナタ
共演:崎川晶子

Clavichords: Martin Skowroneck, Bremen 1984 after the Hass family, Hamburg c1740-65

Jean Tournay, Noville-les-Bois(Belgium) 1998 after Johann David Schiedmayer, Erlangen 1791

 

 

 

第9回:7月6日(土) チェンバロ王国フランス(その1)

チェンバロの黄金時代を現出させたのは何と言っても18世紀のパリであった。17世紀中葉から18世紀末の革命に至る1世紀余りの間に、フランスでは、絢爛たる王朝文化が最後の大輪の花を咲かせたが、華麗に装飾されたチェンバロは、ヴェルサイユやパリのサロンを彩ったこの時代の音楽のシンボルでもあった。【使用楽器:アラン・アンセルム(パリ、1997年)作17世紀フランス・モデル及びアンソニー・サイデイ(パリ、1996年)作ルッカース=エムシュ(アントワープ、1636年/パリ、1763年)のレプリカ

 

LECTURE: 2.00-3.00PM
CONCERT: 4.00PM-

ルイ・クープラン:組曲イ短調/パヴァーヌ嬰ヘ短調
フォルクレ:組曲第5番
F・クープラン:プレリュード第5番/オルドル第5番イ長調
デュフリ:3つの小品

Harpsichords: 1-manual Haprsichord by Alain Anselm, Paris 1997 "the 17C French model"
2-manual Haprsichord by Anthony Sidey, Paris 1996 after Andreas Ruckers, Antwerp 1636, rebuilt by Henri Hemsch, Paris 1763 "the Grand-ravalement type"

 

                        会場:近江楽堂(東京オペラシティ3F)

京王新線[初台]下車東京オペラシティ方面出口3分(新宿区西新宿3−20−2)

 

    レクチャー受講料:1回\.2000
コンサート:前売り\.4000/当日\.4500
レクチャー+コンサート:1回\.5000
シリーズ連続券:\.12000 (コンサートのみの連続券:\.10000)

 

        予約・お問合せ:近江楽堂・松木アートオフィス03-5353-6937

        チケット取り扱い:  カザルスホールチケットセンター03-3921-2525

                        東京文化会館チケットサービス03-5815-5452

                                       

本シリーズの内容は、渡邊順生・著『チェンバロ・フォルテピアノ』(東京書籍)に準拠したものです。

 

 

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