Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

 


 

 

 

<近江楽堂バロック・シリーズ>

『チェンバロ・フォルテピアノ』出版記念

雅びなる響きと音楽への招待

レクチャー&コンサート《ピアノの源流を訪ねて》

 

お話と演奏 渡邊順生

 

「楽器について、音楽について、もっといろいろなことがわかったら、音楽を聴いたり楽器を弾いたりするのが、もっと楽しくなるのではないかしら?」 鍵盤楽器の歴史をひもときながら、様々な疑問にお答えする、今までに例を見ないレクチャーとコンサートを組み合わせた新シリーズ。こぢんまりとした響き豊かな空間で、あらゆる細部のニュアンスが手に取るようにわかる、近江楽堂ならではの企画です。

 

第T期(全3回)

 

第1回:4月1日(日) チェンバロの王者ルッカース

そのニュアンスの豊かさと音色の美しさで、300年もの長きにわたって鍵盤楽器の王座に君臨したチェンバロ――その響きの美しさの秘密とバロック音楽の神髄に迫るシリーズ第1回。あらゆるチェンバロの中で最も名器の誉れの高かったルッカース(アントワープ、17世紀)のレプリカによって、チェンバロ音楽のエッセンスを紹介【使用楽器:ジョエル・カッツマン製作、ルッカース・モデル】。


LECTURE: 2.00-3.00PM
       チェンバロの起源

        二段鍵盤のアクションの仕組み

        フランダースの位置と歴史的背景

        スライドによるルッカースのチェンバロについての解説

                形状・構造・装飾の特徴

        チェンバロ音楽はリュートの模倣によって始まった

        (リュート奏者永田平八氏による生演奏:涙のパヴァーヌ)

 

CONCERT: 4.00PM-
カッチーニ〜フィリップス:アマリッリ美わし

ダウランド〜スウェーリンク:涙のパヴァーヌ

スウェーリンク:ファンタジア・クロマティカ(半音階的ファンタジア)

フローベルガー:トッカータ第3番 ト調

              組曲第2番 ニ短調

              トッカータ第18番 ヘ調

              ローマ王フェルディナント4世陛下のいとも悲しき崩御に寄せる哀歌

              皇帝フェルディナント3世陛下のいとも悲しき崩御に寄せる哀歌

ングルベール:プレリュード ニ短調

              シャンボニエール氏の墓

J・S・バッハ:トッカータ ト長調

              ラウテンヴェルク組曲ホ短調

 

Instrument:   Joel Katzman, Amsterdam 1999

              in the style of Ruckers, Antwerp, 17th century

 

 

第2回:5月6日(日) イタリアのチェンバロ

同じチェンバロでも、モデルによって全く音色も特性も違う。特に前回のルッカース・モデルとはほとんど正反対の特色をもっているのがイタリアのチェンバロ。あらゆる種類のイタリアのチェンバロの中でも、その原点とも言えるイタリアのヴァージナルとチェンバロの2台を用いて、前回とはまた趣の異なる、チェンバロの多様性・多面性を紹介【使用楽器:柴田雄康・作16世紀イタリア様式のヴァージナルと17世紀イタリア様式のチェンバロ】。

 

LECTURE: 2.00-3.00PM

CONCERT: 4.00PM-

シェイクスピア時代の音楽(エリザベス朝のヴァージナル音楽)
ピッキ:トッカータ
/パッサメッツォ
ジャン・ド・マック:2つのガリヤルダ
フレスコバルディ:トッカータ/パッサカリアによる100のパルティータ
D・スカルラッティ:2つのソナタ
J・S・バッハ:トッカータ ニ短調 BWV913 ほか

Arpicordo: Takayasu Shibata, Niiza, in the 16th-century Italian Style
Harpsichord: Takayasu Shibata, Niiza, after Giovanni Battista Giusti, Lucca 1693

 

 

第3回:6月23日(土) ピアノの誕生

ピアノは、1700年に、フィレンツェのバルトロメオ・クリストフォリによって発明されたが、それは、現代のピアノとは似てもにつかぬ楽器だった。本場のイタリアやウィーンでも絶賛を浴びた山本宣夫氏(堺市在住)によるクリストフォリ・ピアノの忠実なレプリカを、あらゆる鍵盤楽器の中で最もデリケートなクラヴィコードと対比させながら、産声を上げたばかりのピアノの特性と魅力に迫る【使用楽器:山本宣夫・作クリストフォリ[1726]のレプリカ及びマルティン・スコヴロネック作クラヴィコード(18世紀ハンブルク・モデル)】

      

LECTURE: 1.30-3.00PM

CONCERT: 4.00PM-

ジュスティーニ:ソナタ
D・スカルラッティ:ソナタ
J・S・バッハ:インヴェンションとシンフォニア/3声のリチェルカーレ

Fortepiano: Nobuo Yamamoto, Sakai, after Bartolomeo Cristofori, Firenze 1726

Clavichord: Martin Skowroneck, Bremen 1984, after Hass family, Hamburg c1740-65

 

                        会場:近江楽堂(東京オペラシティ3F)

京王新線[初台]下車東京オペラシティ方面出口3分(新宿区西新宿3−20−2)

 

    レクチャー受講料:1回\.2000
コンサート:前売り\.4000/当日\.4500
レクチャー+コンサート:1回\.5000
シリーズ連続券:\.12000 (コンサートのみの連続券:\.10000)

 

        予約・お問合せ:近江楽堂・松木アートオフィス03-5353-6937

        チケット取り扱い:  カザルスホールチケットセンター03-3921-2525

                        東京文化会館チケットサービス03-5815-5452

                                       

本シリーズの内容は、渡邊順生・著『チェンバロ・フォルテピアノ』(東京書籍)に準拠したものです。

 

 

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